Q25. 60Hz仕様品を50Hz地区で使用すると変圧器はどうなりますか?
60Hz仕様品を50Hzで使用すると次のような問題が生じ、使用することができません。
- 励磁電流及び励磁突流電流が著しく増える。
- 騒音が大きくなる。
- 無負荷損失が大幅に増える。
これは鉄心の磁束が周波数に逆比例(60Hz/50Hz=120%)するため鉄心の断面積が不足し、過励磁になるためです。また負荷を減らしても鉄心内部の問題は解決しないので、60Hz仕様品を50Hz地区で使用することはできません。しかし逆に、50Hz品は60Hz地区で使用することが可能です。特性変化の目安は次のようになります。
50Hz品を60Hz地区で使用する場合
無負荷電流:0.4~0.5倍に減少
無負荷損:0.8~0.9倍に減少
電圧変動率(P+1.0):ほとんど変わらず
インピーダンス:1.1~1.2倍に増加
効率:少し良くなる
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