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電力機器Q&A 基礎知識

Q11. 変圧器の短絡インピーダンスおよび電圧変動率とはどういう意味ですか?

変圧器に定格電流を流した時、巻線のインピーダンス(交流抵抗および漏れリアクタンス)による電圧降下をインピーダンス電圧といい、指定された基準巻線温度に補正し、その巻線の定格電圧に対する百分率で表します。また、その抵抗分およびリクタンス分をそれぞれ「抵抗電圧」「リアクタンス電圧」といいます。インピーダンス電圧はあまり大きすぎると電圧変動率が大きくなり、また小さすぎると変圧器負荷側回路の短絡電流が過大となります。その場合、変圧器はもちろん、直列機器、遮断器などにも影響を与えるので、高い方の巻線電圧によって定まる標準値を目安とします。また、並行運転を行う変圧器ではインピーダンスの差により横流が生じるなど、種々の問題に大きな影響を及ぼします。
変圧器を全負荷から無負荷にすると二次電圧は上昇します。この電圧変動の定格二次電圧に対する比を百分率で表したものを電圧変動率といいます。電圧変動率は下図のように、抵抗電圧、リアクタンス電圧および定格力率の関数です。また二巻線変圧器の場合は次式で算出できます。