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ニュースリリース・お知らせ 2025年度

2025年04月15日

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協働ロボット「FD-VC8」(8kg 可搬)を市場投入

■要旨

株式会社ダイヘンは、協働ロボット「FD-VC8」(以下、本製品)を市場投入します。本製品は、当社従来製品が持つ高軌跡精度や耐環境性等の高い性能はそのままに、当社従来製品比2倍の可搬重量8kg・同クラス最長リーチ1550mm(当社調べ)・省スペース化を実現し、多様な用途での活用を可能としました。また、高速モードを加えたことで大幅な生産性向上も実現しております。協働ロボットのラインアップ拡充により、より多くの自動化ニーズにお応えします。

■開発の背景

近年、モノづくりの現場では労働力不足が深刻化し生産自動化ニーズが高まっています。中でも、中小企業では、限られたスペースでの生産自動化が喫緊の課題となっており、その解決策として人と同じ空間で作業ができ、安全柵が不要な協働ロボットの導入が積極化しています。しかし、操作の煩雑さや動作速度の遅さ(生産効率の低さ)により、ロボット導入を断念しているケースも見受けられます。

当社は、2023年に4kg 可搬の「FD-VC4」を、その翌年には動作範囲を広げたロングリーチタイプの「FD-VC4L」を相次ぎ市場投入、アーク溶接用途に最適な協働ロボットとして多数採用いただいております。

今般、より多くの自動化ニーズに応えるべく、様々な用途・シーンで使える協働ロボット「FD-VC8」をこのたび開発しました。従来の「FD-VC4」が持つ高い軌跡精度、耐環境性はそのままに、可搬重量を当社従来製品比2倍の8kgにアップ、リーチ長を同クラス最長の1550mmとし動作範囲を拡張、更に操作性を改良したダイレクトティーチ機能と生産性を向上する高速モードを搭載しました。

「FD-VC8」

「FD-VC8」

■主な特長

  1. 様々な用途・シーンで使える高い基本性能

    ○可搬重量・動作範囲・軌跡精度

    • ・従来比で可搬重量を2倍の8kgにアップ。使用できるツールやセンサが拡大
    • ・8kg 可搬クラス最長リーチ1550mmによる広い動作範囲
    • ・高い軌跡精度が求められる精密作業にも対応

    ○耐環境性

    • ・高周波ノイズ下でも安定して動作する高い信頼性
    • ・周囲でのグラインダー作業等で火花が飛散する環境下でも安心して使用できる耐熱カバー搭載

    ○省スペース

    • ・従来比でフットプリントを小さくし(190mm×246mm)かつアームの背面または底面の2方向から制御ケーブルの引き出しが可能で、狭い場所でも設置が可能
    • ・8芯の信号線を内蔵し、ケーブル外配無しで各種ツールを使用可能
      狭隘部でもケーブルの干渉を気にせず動作が可能
  2. シンプルな操作性

    ○ダイレクトティーチをさらに使いやすくする教示機能

    • ・アーム先端にロボットの位置記憶等をさせる操作ボタンを搭載し、ティーチペンダントの操作無しで教示作業が可能(従来のティーチペンダントを用いた教示も可能)
    • ・チャック、アンチャックなど任意の信号割付けが可能
    • ・対象物の位置を認識する簡単操作タッチセンシング機能により、ミリ単位の精度が求められる教示作業を実現
    ダイレクトティーチの様子

    ダイレクトティーチの様子

  3. 生産性と安全性の両立

    ○生産性

    • ・動作速度を従来の2倍まで向上させた高速モード機能を搭載
      周囲に人がいない場合は高速モードに切り替えて運転することで生産性の向上が可能
    • ・ロボット後方まで拡大した動作範囲によりロボットの向きを変えなくても後方で作業が可能
      エアカット動作のタクトタイム短縮に貢献

    ○安全性

    • ・手や指の挟み込みリスクを徹底的に排除した角の無いアームデザイン
    • ・ロボット状態を確認できる動作灯を上腕部に配置し視認性を向上

■販売計画

受注開始日 2025年5月
販売予定台数 600台/年
メーカ希望価格 780万円(税別)

■本製品に関するお問い合わせ先

株式会社ダイヘン FAロボット事業部 企画部 TEL:078-275-2008