ニュースリリース・お知らせ 2023年度

■要旨

株式会社ダイヘンは、株式会社ユーラスエナジーホールディングスが、再生可能エネルギー導入拡大に資する調整力確保を目的とする補助金制度の採択を受け設置を進めている蓄電所「ユーラス白鳥バッテリーパーク」に向け、国産蓄電池（(株)GSユアサ製）を使用した蓄電システム（以下、「系統用蓄電システム」）を納入しましたので、お知らせいたします。

尚、系統用蓄電システムを国産で構築し一括納入する案件は国内初（当社調べ）となります。

■開発の背景

脱炭素社会の実現に向け、太陽光・風力発電をはじめとする再生可能エネルギー（以下、再エネ）の導入が活発化しています。しかし、自然エネルギーを利用する再エネは、季節や天候に左右されることから、発電量が不安定となる課題があります。出力急変で系統における電力の需要と供給のバランスが崩れてしまうと、電力供給に支障をきたしてしまう可能性があるため、そのバランスを保つシステムが不可欠となります。また、今後さらに再エネの活用・導入拡大が進展すると、余剰電力の有効活用も課題となります。

それらの課題を解決する施策として、近年では「需給調整」と「余剰電力の活用」を両立し、調整力の確保を目的とする「蓄電所」の設置が政府主導で進められています。

今回、当社は経済産業省の補助金制度の採択を受けた蓄電所「ユーラス白鳥バッテリーパーク」（2023年12月稼働開始予定）に、エネルギーマネジメントシステム（以下、EMS）・変電設備・パワーコンディショナ（以下、PCS）・蓄電池等を組み合わせた「系統用蓄電システム」を一括受注し、この度補助金対象のPCSと蓄電池を納入しました。（EMS・変電設備については今後納入予定）

尚、当社が提供する「系統用蓄電システム」は、複数社の国産蓄電池ラインアップ によりシステム構築することが可能であることから、補助金制度の優遇措置が受けられるとともに、オール国産により、昨年12月に閣議決定された特定重要物資としての国産蓄電池産業の拡大にも寄与します。さらに、独自の自律分散協調制御型のEMS「Synergy Link」（シナジーリンク）を各機器に搭載し、再エネ発電電力の最大活用と導入・運用にかかるコストを大幅に削減します。また、将来的なシステム拡張にも容易に対応可能です。

当社は、これらの強みを活かし、今後更なる拡大が期待される系統用蓄電システム市場への提案を強化してまいります。

■特長

1. 系統用蓄電システム構成機器が全て国産
   • ・補助金制度による優遇措置を受けることが可能
   • ・製造・サービス拠点が国内にあるため、不具合発生やメンテナンス時に迅速な対応が可能
2. 独自の自律分散協調制御型EMS「Synergy Link」（シナジーリンク）搭載
   • ・各機器が自律的に出力値を最適化することで電力の最大活用が可能
   • ・従来の中央監視型の制御装置と比較し導入・運用にかかる大幅なコスト削減が可能
   • ・将来的な機器の増設・入替等のシステム拡張が容易（システム改修にかかるコスト・手間が不要）
3. 全ての機器・EMSの一括納入が可能
   • ・変電設備、パワーコンディショナ、蓄電池等の機器からEMSに至る一括システムとして対応可能
     お客様による設計・調達の手間を大幅に軽減

■ユーラス白鳥バッテリーパーク

株式会社ユーラスエナジーホールディングス（本社：東京都港区）が2023年12月の稼働開始を目指し設置を進めている蓄電所。経済産業省資源エネルギー庁による令和3年度補正予算「再生可能エネルギー導入加速化に向けた系統用蓄電池等導入支援事業」の採択を受けている。

＜システム概要＞

■本製品 に関するお問い合わせ先

株式会社ダイヘン EMS事業部 企画部
TEL：06-7175-8599