多様な搬送形態に適用できる自律搬送台車を開発
2022年04月15日
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【業界初】 積載型、けん引型、フォーク型を同時ラインナップ
多様な搬送形態に適用できる自律搬送台車を開発
■要旨
株式会社ダイヘンは、工場内の多種多様な搬送物および搬送シーンに対し広く適用できる自律搬送台車を開発いたしました。
積載型、けん引型、フォーク型の多彩な自動搬送台車をラインナップし、搬送形態を限定せず、様々な搬送シーンに適用することが可能です。
工場内の多様な搬送作業の自動化に貢献するとともに、労働力不足やBCP(事業継続計画)リスクの解消など、社会課題の解決に貢献いたします。
■開発の背景
ものづくりの現場では、労働力不足の深刻化により、工場内の製造工程だけでなく搬送の自動化のニーズが高まっており、AGV/AGF/AMRを活用した自動搬送が普及しつつあります。
自動搬送が普及するなか、搬送ルートに磁気テープが必要なAGVやAGFの煩わしさを解消するために、AMRが台頭しつつありますが、AMRは搬送物を本体上面に載せて搬送する積載搬送が中心で搬送形態が限定されることや、作業者や仮置きされた荷物などのそばや入り組んだ狭い通路の走行が苦手であるなどの課題があり、人に頼らざるをえない搬送作業が多く残っています。
ダイヘンは、これらの課題を解決するため、搬送形態を選ばず広く適用できる積載型、けん引型、フォーク型の自動搬送台車を同時に開発いたしました。
■主な特長
- 積載型: AiTran Lift
- ・搬送物を積んだパレットや金属加工品などを、本体上面に載せて搬送する場面に最適
- ・1m×1mのコンパクトな正方形フットプリント
- ・全方位移動により、台車の向きを選ばず荷受け/荷渡しが可能
- ・天板を昇降させるリフトアップ機構を標準装備
- ・同サイズで最高クラスの1,000kg可搬を実現
- ・搬送形態に応じて、搬送用の機構を追加可能
- けん引型: AiTran Trailer
- ・搬送物を積んだカゴ台車やけん引台車ごと、搬送する場面に最適
- ・自動着脱のけん引機構で、けん引台車やカゴ台車を自在にけん引可能
- ・引っ張るだけでなく、押し込み搬送も可能
- ・円弧走行でカゴ台車を押し込み駐車することが可能
- フォーク型: AiTran Fork
- ・床面に直置きされた荷物やパレットを持ち上げて搬送する場面に最適
- ・搬送時に搬送物を本体中心に引き込んで、安定した走行が可能
- ・全方位移動で、フォークリフトにはできない取り回しを実現
■共通機能の特長
- オムニホイールによる「全方位走行」
- ・走行用の車輪にオムニホイールを採用。姿勢を変えずに前後左右、斜め方向の全方位に進行することができ、その場での回転も可能
- ・方向転換をすることなく曲がり角を進行できるので、狭い通路でも走行が可能
- 障害物を回避し自動で迂回する「障害物回避機能」
- ・設定した走行ルートに仮置きされた荷物などの障害物を検知すると、経路を自動探索して迂回走行が可能(回避するかアラームを出すかを選択可能)
- 業界トップクラスの「±5mmの高精度停止」
- ・業界トップクラスの高精度な停止が可能(±5mm)
- ・工場ラインのコンベアなどに正確に横付けでき、安定した搬送物の受け渡しが可能
- ・けん引台車やカゴ台車などのけん引対象に追従し自動着脱が可能
- ワイヤレス給電装置による「自動充電機能」
- ・自動給電が可能なワイヤレス給電装置を標準搭載。人手による充電作業が不要
- ・自動給電により、工場内搬送の連続稼働が可能
- Ethernet/IP 装備による「工場との簡単連携」
- ・Ethernet/IP(スレーブ接続)を標準搭載
- ・生産設備やエレベーター、自動扉など工場設備との連携が可能
- ・お客様工場の上位システムと連携が可能
■主な用途
多様な搬送形態が存在する工場内搬送に適用可能です。
ダイヘンでは、弊社産業用ロボットと組み合わせて、製造工程とその工程間の搬送を含めた、自動化をワンストップで提供できます。
■販売計画
受注開始日 | 2022年4月 |
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販売予定台数 | 80台/年(3機種合計) |
メーカ希望価格 | 1,200万円(税別) ※AiTran Lift(積載仕様) |
■本製品に関するお問い合わせ先
株式会社ダイヘン FAロボット事業部 企画部
TEL:078-275-2008