ニュースリリース・お知らせ | 株式会社ダイヘン

溶接現場向け協働ロボットシステム「Welbee Co-R」を新発売！

2020年8月3日

PDF リリース全文 (643KB)

（国内初）溶接現場向け協働ロボットシステム
「Welbee(ウェルビー) Co-R(コアール) (Welbee Collaborative Robot system)」を新発売！

■要旨

株式会社ダイヘンは、溶接現場向けに特化した協働ロボットシステム「Welbee Co-R (Welbee Collaborative Robot system)」の販売を開始します。

協働ロボットと当社独自の溶接ノウハウを融合する本製品は、簡単教示で高品質・高効率な溶接を実現し、溶接現場の自動化促進に貢献します。

■開発の背景

昨今、我が国の製造業、なかでも溶接業界では人手不足が深刻化しています。

この問題に対し、ロボット等を活用した自動化が推進されていますが、中小工場においてはロボットの導入に際し「設置スペースの確保」「ロボット操作のスペシャリスト育成」「安全対策にかかるコスト」など多くの課題を抱えています。

そこで当社は、「ロボット専用スペース不要」「プログラム作成が容易で誰でも簡単操作」「安全柵が不要で既存ラインに導入可能」など、導入の課題を解決するとともに、当社独自の溶接ノウハウを凝縮した「簡単な溶接教示」搭載の溶接現場向け協働ロボットシステム「Welbee Co-R (Welbee Collaborative Robot system)」を開発しました。

尚、本製品はセットアップのしやすさ、使いやすさが評価され、日本の溶接機メーカーで初めてユニバーサルロボット社(以下、UR社)の認証製品の証である「UNIVERSAL ROBOTS+」を取得しております。

■製品特長

ロボットアーム直接操作による簡単教示
通常、産業用ロボットの教示は、ティーチペンダント（以下、TP）に数値を入力して行うため、座標などロボットに関する知識を有する専門家による作業が一般的です。
これに対して、協働ロボットはアームを直接手で掴み、動かして動作を覚えさせる教示手法「ダイレクトティーチング」により、初心者の方でも簡単に教示作業が行えます。さらに、アームを動かす際に必要なロック解除ボタン付きの教示ハンドルをトーチマウントに設けることで、操作性を高め、細かな狙い位置の調整を可能としています。

ダイレクトティーチング風景

ロック解除ボタン
リアルタイムで溶接条件調整が可能
半自動溶接機用のリモコンにより、稼働中であってもリアルタイムでアークの確認と溶接条件の調整が可能です。TPによる条件変更と比較し、溶接リモコンはダイヤルによる溶接電流/電圧調整のため、アークから目を離すことなく条件変更でき、条件設定にかかる時間を削減します。さらに、この機能により熟練溶接技能者が新人溶接工へアークの細やかな変化を都度その場で伝えることで、溶接のノウハウを教える技能伝授ツールとしても活用できます。

溶接リモコンによる溶接条件変更風景
簡単にプログラム作成が可能
溶接条件を設定する画面は１ページに必要な機能を集約し、一目で必要な機能が分かる仕様としたことで、初心者の方でも直感的に使えるユーザインターフェースとしました。また、プログラム作成の際には、「Welbee Co-R」ボタン(図中A)をクリックするだけで溶接プログラムの基礎となる10個のコマンド(溶接開始指示、溶接開始位置、溶接終了位置など)と各コマンドの説明が表示され、初めての方でも取扱説明書なしで簡単にプログラムの作成が可能です。

溶接条件設定画面

プログラム画面

溶接条件設定画面で溶接条件を登録したのち、プログラム画面で溶接教示プログラムを作成します
当社製溶接機接続による高品質の実現
当社溶接機の最高峰機種「Welbeeシリーズ」との接続が容易で、協働ロボットによる高品質な溶接が可能です。軟鋼・アルミ・ステンレスなど材料に応じた最適な溶接モードにより欠陥のない美麗なビードを実現します。
さらに、「Welbeeシリーズ」の豊富な溶接モードにより薄板から厚板まで適用可能なため、板金加工部品や産業機械部品など様々な溶接現場で活躍します。

ステンレス重ね継手

アルミニウム合金 T字隅肉

[簡単接続]
LANケーブル1本で接続可能