六甲事業所ロボット生産ラインの組立自動化率を80%に拡大
平成30年10月11日
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六甲事業所ロボット生産ラインの組立自動化率を80%に拡大
-ロボット生産能力を70%増強-
■要旨
株式会社ダイヘンは、熟練技能者の減少や人件費高騰などにより高まるロボット需要へ対応するため、六甲事業所(神戸市東灘区六甲アイランド)のロボット生産ラインの組立自動化率を80%とし、六甲事業所でのロボット年間生産能力を従来(2013年度)の7,000台から12,000台(70%アップ)に拡大いたしました。
■狙い
六甲事業所のロボット生産ラインは、需要負荷の急変や短納期要求に対応できる生産体制の構築および製造現場の自動化推進により営業・開発への人員シフトを進め、新製品開発や営業・サービス力を強化することなどを狙いに、2013年より生産ラインの自動化に取り組んでまいりました。
センサを活用した鋳物部品の仕上げやベースユニットの組立およびボルトパレタイジング(配列)作業の自動化、自動倉庫の導入による部品搬送の自動化、AGV(無人搬送車)やAGF(無人フォークリフト)を活用した工程間搬送の自動化、携帯情報端末を利用した情報管理の効率化に始まり、この度主力機種の組立自動化を実施することで、自動化率と生産能力をさらに拡大いたしました。
■自動化のポイント
- センサによる知能化で繊細な作業を自動化
ビジョンセンサによる位置決めと力センサを用いた“はめあい”制御で人手でも難しいギアのはめ込み動作のロボット化を実現。位置を合わせるだけでは難しいモータ挿入時のギアの歯当たり調整も、力センサとロボット制御を組み合わせ、熟練工並みの繊細な作業を実現しています。 - 品質トレーサビリティの強化
ボルトの締結トルク、オイルシールの取り付け状況など品質に影響を及ぼす各種の生産管理データを組立中に自動で取得し、各個体に付けられたシリアル番号とともに保存・管理します。 - 組立の完全無人化を実現
必要部材をマガジン(部材専用治具)にセットすれば、自動組立設備・AGF(無人フォークリフト)と自動倉庫が連動し、人手の介入なしで連続した組立作業が可能です。
■自動化による効果
- 六甲工場での生産能力増強
自動化前(2013年)の生産能力 7,000台/年 70%アップ 自動化後の生産能力 12,000台/年 年度 進捗状況 投資額 製造人員
13年度比生産能力(六甲事業所) 13年度比 自動化前 2013年 - - - 7,000台 - 自動化後 2014年 第1ステップ 4億円 20%減 10,000台 3,000台増
(40%アップ)2018年 第2ステップ 2.5億円 50%減 12,000台 5,000台増
(70%アップ) - 六甲工場へのご来場者数
本生産ラインはお客様から大きな注目を頂き、2017年度には約3,000人のご見学者がありました。一度ご来社されたお客様が、他のお客様を紹介し、再度ご来社するケースも多数ございます。
■今後の生産ライン自動化への取組み
- 自動化対象機種の拡大
自動化の設計ノウハウを今後の開発製品に水平展開し、自動化対象機種を拡大することで更なる効率化に取り組みます。 - 検査工程の自動化
ロボットの精度調整作業の自動化、各種パラメータ設定の自動化、検査チェックシートの電子化に取り組むことで更なる効率化に取り組みます。
■お問い合わせ先
株式会社ダイヘン FAロボット事業部 企画部
TEL:078-275-2008