All about DAIHEN

DAIHENの技術と未来

研究開発体制
長年の多種多様な電力機器や溶接機、ロボット等の開発を通じて蓄積されてきたダイヘン独自のパワーエレクトロニクスやメカトロニクス技術。ダイヘンは、そうした技術をベースに、大学や民間の研究機関との共同研究を積極推進。高度なエネルギー変換技術やメカ制御技術にさまざまな先端技術を有機的に組み合わせることで、新製品の開発や次代の事業の創造を行っています。

AGV用ワイヤレス給電システム「D-Broad CORE」
※AGV: Automatic Guided Vehicleの略。生産現場などでコンピュータの指令のまま動く無人の搬送車。

近年、電気自動車(EV)の普及が進む中、ケーブルを使わずにEVに給電する「ワイヤレス(無線)給電システム」が非常に注目されています。
ダイヘンが開発したAGV用ワイヤレス給電システム「D-Broad CORE」は、産業機器分野において世界初で“磁界共鳴方式”を採用したシステムです。システムの核となるダイヘン独自の自動整合回路は、半導体製造装置向けで培った高周波回路設計技術と、溶接機、パワーコンディショナー向けで培った大電力電源技術があって初めて実現できた技術。これにより従来の電磁誘導方式に比べて送受電コイル間の伝送距離や軸ズレ許容度が大幅に向上したため、AGVの停止位置が多少ずれても有線と同等の高効率なワイヤレス給電が可能になりました。
生産ライン上での自動給電はAGVの24時間フル稼働を実現するとともに、従来は人が行っていた充電ケーブル接続やバッテリー交換といった作業も不要になるため、人と作業環境にやさしいFA(工場の自動化)のためのソリューションとして高い注目を集めています。
同システムは、日刊工業新聞社主催の2016年度「十大新製品賞 モノづくり賞」を受賞しています。

ワイヤレス給電特設サイト

溶接制御専用LSI「Welbee」

1万度以上の高温で鉄を溶かし接合するアーク溶接機。アークプラズマは高速で変化する非線形な物理現象であり、動作速度の異なる電極溶融および溶融池現象を同時に制御するために、溶接機にはさまざまな制御技術が投入されています。
ダイヘンでは、より高速・高精度な溶接が求められる多種多様なジャンルの幅広いニーズに確実に応えるべく、溶接機のデジタル化(ソフトウェア化)を業界に先駆けてスタート。数値解析や高速ビデオカメラを使ったアーク現象の可視化による観察技術からはじまり、高速・大容量の演算を可能にするデジタル制御技術、パワーエレクトロニクス技術、流体解析などのCAE技術などを駆使し、日夜研究を進めてきました。
そうした研究の成果として開発されたのが、“業界初”で高速・高精度電流波形制御による高品質溶接を実現する溶接制御専用LSI「Welbee(ウェルビー)」です。超高速サンプリングを用いて溶接電流・電圧を忠実にフィードバックすることで緻密な波形制御を可能とし、溶接性能を大幅に向上。溶接材料ごとに最適な電流出力制御を行うことで、従来は非常に難しいとされていた厚板などの高溶着溶接や、溶接ロボット等を使用する自動溶接においても、高品質な溶接を実現することで、モノつくりのイノベーションに大きく貢献します。

世界初、金属3Dプリンタによる銅合金3D積層造形技術を確立

現在、3Dプリンタ技術の進歩は目覚ましく、さまざまな業界で製造技術への本格導入が進んでいます。3Dプリンタによる積層造形を用いれば、中空構造部材の内部精密加工など従来の鋳造や切削では困難な形状が一体構造で製造が可能になります。また、3Dデータからの直接造形により金型が不要となることから、試作などのプロセスで大幅な納期短縮が実現できます。
今回ダイヘンが世界初で実用化に成功したのは、金属3Dプリンタを使用した銅合金3D積層造形技術です。これまで銅は優れた導電性と熱伝導性を持ち、ものづくりの重要素材であるため、産業界から3D積層造形技術の確立に対する要望が高かったものの、レーザの反射率が高く3Dプリンタによる積層造形は困難とされていましたが、ダイヘンは、独自の銅合金粉末および加工プロセスのノウハウを確立。すでに自社製品の開発・試作・製造にこの技術を活用しており、高能率アーク溶接システム「D-Arc」用高電流水冷トーチに応用して、高冷却機能と小型軽量化を実現しています。
今後、銅が持つ優れた導電性・熱伝導性を生かした3D積層造形の実用化により、航空宇宙、自動車、医療分野など広範な産業分野でのものづくりの現場で、さまざまな技術革新が進んでいくと予想されています。

AI搬送ロボット

「AI(人工知能)搬送ロボット」は、目的地指示だけで、自律走行で荷物を運ぶ工場内搬送ロボットです。
一般的なAGV(無人搬送車)で必要な走行経路を示すガイドテープや煩雑な教示作業が不要であり、タブレット端末で目的地を指示すれば、あらかじめ入力した工場内の地図情報をもとに最適経路を割り出し、重さ700キログラム程度の荷物を自動で運びます。障害物はカメラやセンサーで検知して回避や停止行動を行い、横や斜め走り、旋回などの全方向移動で狭い通路も走行できます。
また、このロボットは、ダイヘン独自のワイヤレス給電システムを予め備えており、自動給電で23時間稼働できるため搬送作業を完全自動化・省人化に貢献するシステムとして、これからの製造や搬送システムの未来を担う製品となっています。

2016年 医薬・食品分野向け産業用ロボットを新発売

2016年秋に発売された医薬・食品分野向け産業用ロボットは、ダイヘンが半導体や液晶パネル製造工程用のロボットで培ったクリーンルーム内での搬送技術を応用し開発された製品です。厳しい減菌環境に対応するクリーンボディとともに、再生医療における細胞の培養過程でストレス要因となる不要な振動もないため、医薬・食品分野での製造工程の自動化・効率化に大きく貢献するロボットとして期待されています。

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