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溶接Q&A 溶接施工について

Q2. パルス溶接の利点や得手不得手について教えてください。

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パルス溶接のイメージ

パルス電流を供給すると、ワイヤの溶けた部分が飛んでいきます。パルス電流は火薬の役割に似ており、強制的にワイヤ先端の溶滴を撃ち出すことができます。そうすると溶けたワイヤが溶融池に狙い通りに移行するため、スパッタの少ない溶接ができます。
パルス電流は材質(鉄、ステンレス、アルミニウムなど)やワイヤの直径、ガスの種類や混合比率ごとに適切な値が異なります

パルス溶接の得手不得手

もともと、スパッタの少ない溶接法ですが、スパッタに対して万能ではありません。特に前進角方向にトーチ角度が強く傾くと、パルスで撃ち出された溶滴が溶融池の外に飛び出し、スパッタが多発します。この場合はパルスを用いない方がスパッタが少なくなります。次に厚目付のめっき鋼板の溶接においても、溶融池から強く吹き上がるめっきの蒸気で、溶滴が溶融池の外に飛散します。この場合もパルスを用いない方がスパッタが少なくなります。

小電流で溶接するとビードのなじみが悪くなるアルミニウムやステンレスの溶接に対して、綺麗なビード外観の得られる溶接ができます。これはパルス溶接の大きな利点です。


図 パルス電流と溶滴移行

母材:A5052 2.0 mmt、継手:重ね(ギャップ:なし)
ワイヤ種類:A5356 1.2 mmφ、半自動溶接

溶接法 ビード表面 コメント
直流
(ショートアーク)
溶接電流 100A
溶接電圧12.5V
ショートアークは入熱不足となり、ビードは安定しない。
(もし、溶接電圧を高くしても、溶滴はボトボト落下し、綺麗な溶接ができない。)
直流パルス
溶接電流100A
溶接電圧17.5V
適正な入熱で、溶滴も周期的に細かく移行する。ビードも平滑で滑らかである。

アルミMIG溶接の小電流における、ビード外観比較

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