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電力機器Q&A 使い方・構造

Q17. 3相4線方式の場合、一次側をデルタ結線にしなければならない理由は?

上図結線において、二次側u相-中性点O間で単相負荷Sを取るものとすると、二次側の負荷電流Isはu相以外は流れませんが、これを打ち消すための一次側電流I'sは一次側がY結線のためU相だけでなくV相、W相に 1/2I'sとして流れます。
これに対して二次側の負荷電流は、U相、W相に流れることができないので、一次側V相、W相に流れる電流は励磁電流として加わり一次各相の誘起電圧を不平衡とさせ、中性点を移動させます。このため通常の誘起電圧より大きくなり、巻線の絶縁をおびやかしたり相電圧を反転させることがあり、運転上問題を生じ好ましくありません。
この現象は内鉄形三相変圧器より単相変圧器3台にて結線するほうが著しくなります。従って、二次側で単相負荷(3相4線方式)を取る場合は、一次結線をΔ結線即ち結線として一次・二次巻線のアンペアターンがお互いに打ち消し合うようにする必要があります。